船頭の話 第五話 「 海賊船沈没秘話 」

船頭の話 第五話 「 女海賊船秘話 」
               原作脚本:ジニー

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「あー!ブリティンであっしが出会った男の話をしましたっけ?
正体はシーフでしたぜ。なに、つまらん話でさ。」

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<アナウンス>
本編では、ストーリー上必要なため、派閥に関する仕様が、一部正確ではありません。ご了承ください。




<効果音>酒場のざわめき


「あっちへいけ、ジジイ! あんたにおごる酒なんざねえよ!」

老人(酔っ払い)
「わしをじゃけんにするたー、なにごとだー!わしはなー、海賊の一味だったんだぞ、ほれ、こわくなったろう? こわいじゃろうー? なにもせんから、一杯おごれ!」


男「だああ! 抱きつくな、ジジイ! あんたみたいにひょろひょろしたのが、海賊のわけがないだろうがああ!」


老人(酔っ払い)
「なにおいうかああ、いいからおごるんじゃああああ」

老人の孫娘
「ああ! おじいちゃん、またこんなところに! ごめんなさい、ごめんなさい、おじいちゃんがご迷惑を・・・・」


「あんたジジィの孫か、べっぴんさんじゃねえか。よし、あんたが勺をしてくれるなら、ジジイにも一杯おごってやろう」

老人
「孫を酒場女と一緒にするんじゃない! わしが海賊時代の大活躍の話をしてやるかわりに、一杯おごれ!」


「俺はジジイの話になんか興味ないわああ!」

老人
「いいから聞くんじゃ、若造がああああ」

老人の孫娘
「ああ、お願い、おじいちゃん、落ち着いて・・・・・」


(老人の回想語り)*****************************************

おかしらの名前も、船の名前もいえんな。ちょっとばかり、有名だったんでの。

おかしらは女でね。女だてらに海賊船の船長をやってるだけあって、すごい美人なんですが、おっかない女でしたよ。

手下もこわもてばっかりだ。


<効果音>酒場の喧騒と、外を走る馬の音MIX

ブリティンで、翌朝は出航するんで、上陸できるやつみんなで、酒場にいたのよ。

なんだか派閥のやつらが、やたらに街中を走り回っていたわ。

酒場のおやじの話じゃ、戦争中でぴりぴりしてるってことだった。

わしたちは、海賊だとはばれないように、上陸しているんで、大して気にもしていなかったがな。

ところが、蛇の道をみつける蛇はいるもんだ。

こそこそと話しかけてきた男がいた。

密航者
「もしもし、そこの海賊船の船長さん。よければあたしを仲間にいれてくれませんかね?」

女船長(酔っ払ってます)
「あんた、だれ?船員は募集してないよ」

密航者
「まあ、そういわずに、あたしはこれでも結構役に立ちますよ?」

女船長
「あたしの船に、得体の知れない奴は、のせないよ。あっちにいきな」

密航者
「はあ、そうですか・・・・・残念です」

男はそれであきらめたのか、いなくなった。

翌朝、波止場で出航の準備をしていると、桟橋にあの男がいる。

乗せて欲しそうにうろうろとしていたが、無視をされて、あきらめたのだろう、いつのまにかいなくなっていた。

ブリティンから船はニジェルムにむかった。あそこは金持ちのリゾート地だからな。

付近の金持ちの船を襲うってわけだ。

ところがたどり着く前に、大量のシーサーペントに襲われた。


船員「船長ー、なんすかね、ここらに海蛇の巣でもありましたっけかね」

女船長「今年は気候がよかったからねえ。

海蛇もしこたま卵を産んだんだろうさ。

やろうども、さっさとかたずけやがれ!」

船長「アイアイサー!」

あんなにすごい海蛇の群れはみたことがなかったわ。




一味は余裕で全滅はさせたものの、船の修理は必要だったので、ベスパーに寄ったんじゃ。

派閥戦争はベスパーでも火種があるようで、夜通し街中を駆けまわる、ひずめの音がやかましかったの。

<効果音>酒場とひずめ

上陸すれば、あたりまえのように、酒場に繰り出した。
飲んでいると、ブリティンにいた、あの男がすりよってきた。

密航者
「もしもし、船長さん、無事についてよかったですねえ」

女船長
「なんだ、あんた。別の船でここまできたのかい?」

密航者
「はい、親切な船に乗せてもらいました。

どうでしょう、ここから先は、船長さんの船に、乗せてもらえないですかねえ」

船長
「おことわりだね。また親切な船とやらを、みつけたらいいわ」

密航者
「そうですか・・・・・残念です・・・」

出航の朝、男は未練がましく桟橋にきていたが、誰も相手をしなかったので、いつの間にかいなくなってしまった。

ニジェルム方向はケチがついたってことで、ニューマジンシアに船は向かった。ニューマジンシアも、裕福なやつらが多く住んでいるからな。


<効果音>激しい水音


船員「スカリスがでたぞー!」

船長「なんだってー!? 逃げろ! 船を守れー!」

船員「ア、アイアイサー!」


明日にはニューマジンシアにつくだろうって時でしたよ。おそろしく巨大な魔物が現れた。

太い二本の腕で、船を叩き壊そうと追ってくるんですよ。


夜通し必死で、ニューマジンシアの港を目指しましたよ。


<効果音>桟橋の波の音

港の直前で、魔物は消えましてね、ほっとしたのもつかの間、桟橋にずらーっと派閥の奴らが、騎乗のまま、わしたちを待ち構えていたんですよ。



女船長(愛想よく)
「なにごとかしら。あたしの船は善良な商船ですよ」

派閥隊長
「だまれ、おまえが海賊だろうが知ったことではない。

たずねたいことがあるだけだ。ブリティンから男をのせなかったか」

女船長(開き直る)
「そういや、乗りたがった男はいたけどね、胡散臭いんで、のせなかったよ。」

派閥隊長
「それならいい。もし嘘をついていれば、お前の船は次の航海で海の藻屑となるだろう」

派閥一行はきびすを返すと、ひずめの音を響かせて、立ち去っていきました。

ニューマジンシアはすでに派閥都市ではなくなっていたんで、街は静かなものでした。

なんとか船の修理をして、次の航海にでたんですがね。

さすがにケチがつきまくりなんで、バッカニアーズデンに向かうことになったんですわ。

女船長
「あの島が一番くつろげるからね、なにしろ海賊と盗人しかいないからさ」

<効果音>激しい水音


船員
「せ・・・・船長!! か、カリュプディスが、あああ、津波がきますー!!」

女船長
「なんだってえええー!! ふ、ふざけるなー!!」

船員
「ふ、ふざけてませーん! 触手がー! 舵をやられましたー!」

女船長
「小船をだせー! にーげーろー!!」

船員
「アーイアーイサー!!」

ケチがつくなんてもんじゃないですわ。わしらは、船を捨てて、命からがら小船に乗り移ったんですよ。

そうしましたらね、小船に1匹のネズミが飛び乗ってきたんですよ。そいつは頭から着地しましてね。

密航者
「イテエ」

ネズミが喋ったんですよ。そこからの船長は早かった。ネズミをとっ捕まえましてね。

女船長
「おまえのせいかあああああああ!」


船長は、ねずみの尻尾をつかんでぶら下げると、腰から愛用のカットラスを抜いて、やつを真っ二つに切っちまったんですよ。

<効果音>切断音

ネズミの返り血を浴びた船長の怖ろしかったことったらもう・・・・。

ネズミの腹から、紫色に光る宝玉がころんと飛び出しましてね。船長はそれをつかむと、ネズミの死体と一緒に、魔物にむかって投げつけたんです。

受け損なった魔物が、海に落ちた宝玉を追って沈んでいきましてね。

船も魔物の触手にしっかりととらわれたまま、一緒に海に沈んでいきました。



<効果音>おだやかな波音


すべてが消えると、海は、あっというまに、すっかり、静かになりました。

あの宝玉は、みたことがありましたよ。派閥都市で、いつも戦争の元になっている、シギルでした。街を支配する力があるという、あれですわ。

あの男は、ネズミの姿に化けて、わしらの船に密航してた、派閥シーフだったんですわ。

やつを追って、派閥魔法使いが、シギルを追う魔物を放っていたんですわ。

えらい迷惑な話ですわー。

<効果音>おだやかな波音

女船長(絶叫お願いします)
「あ、た、し、の・・・・・あたしの船があああああ!!」

あのときの船長の泣き顔と叫び声が忘れられませんわ。

なにしろ船長がマジ泣きしたのをみたのは初めてでね。

意外とかわいいもんだとびっくりしましたわ。


(老人の昔語り)終了*************************************



<効果音>酒場

老人
「どうじゃ? 聞いたことがあるじゃろう? バッカニアーズデン沖で、なぞの遭難をしたあの女海賊船の話じゃよ」


「そんなわけがあったとは・・・・まて、ジジイが活躍した場面がないぞ」

老人
「実はな、密航者がいることは、わしにはわかっていたんじゃよ。人数分食事を出しても、なぜか毎回ひとり分足りなくなってな。おかーしいなーとは思っていたんじゃよ、どうじゃ? えらいだろう?」


「それのどこが、活躍なんだよ」


孫娘(割り込むように)
「だっておじいちゃんは、コックとして乗っていたんですもの。というか、誘拐されて、コックをやらされてたっていうのが正しいわ」



「なんじゃそりゃ。それは海賊の一味とはいわんな」

孫娘
「でしょー、おまけに船酔いがひどくて、かわりのコックが見つかるまでは、いないよりはマシだからって、連れまわされていたのよー。ないでしょー?」


「ないなー」

老人
「お、おい、ちょっと、それは、いわない約束・・・・」

孫娘
「あ、おじいちゃん。わたし、この人と気が合うみたいだから、もう少し遊んでいくわ。

おじいちゃんは先に帰ってね。

ほら、おばあちゃんも迎えにきたわよ」

老人
「なに!?」

女海賊
「あんたあああ! 

またこんなところで油売ってー!

明日のランチの仕込があるんだからさっさと帰ってきなさいよ!」

老人
「ひいい! 船長せっかんはやめてええええ!」

女海賊
「船長いうなってあれほどいってるだろうがあああ!」

<効果音>がたんばたん


「おい・・・・船長って・・・・」

孫娘
「うふふ、気にしちゃダメよ、さ、飲みましょ♪」

<効果音>グラスで乾杯


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(あとがき)

第五話は、離脱した初期スタッフに海賊役をお願いしていたので、役柄を女性にして、新期の方にお願いをしました。

某ラジオのパーソナリティーをされている方で、地元の言葉がいいということで、セリフは好きな風に語尾をかえたりしていただき、とてもいい味がでてます。

叫びが多くて、ご迷惑をおかけしたので申し訳なかったです。

他にも、彼女つながりで男性の方に参加していただきました。

さらにゲストとして、一回限り参加の方もいらっしゃいます。

いろいろな方の参加が増えて、うれしい限りでした。

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再放送をご希望のかたはコメントするか拍手をぽちっとしてください。

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